天使の罪

1927年 映画脚本・原作

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原作:水島あやめ
脚本:水島あやめ
監督:大久保忠素
撮影:杉本正次郎
製作:松竹蒲田撮影所

【配役】
友子 高尾光子
友人末子 藤田陽子
友人の母 河野清子
友人の姉葉子 川崎田鶴子
葉子の恋人初太郎 菅野七郎
貴婦人 吉川満子
令嬢 園生喜久子
同 小桜葉子
給仕取締 高松栄子

ジャンル:少女もの、サイレント、7巻
封切日:昭和2年12月15日
封切館:浅草電気館

【あらすじ】
友子は、銀座の百貨店で食堂の給仕をしている。その誠実な接客に、ある貴婦人は小間使いにしたいと思うほどだった。また友子は心優しい娘で、病気の母を看護して恋人との結婚を諦めかけている姉のために、封筒張りの内職を始めたりする。
友子には末子という親友がいた。末子の父は大酒呑みで、酒代のために末子を芸者に売ろうとする。友子は、哀れな松子を救おうとするが、お金などない。そして、つい出来心で他人の金に手を出してしまう。罪を見つかった友子は、百貨店を解雇されてしまう。行き場のなくなった友子と末子は、どこか遠くの所へ行ってしまおうと歩き出すのだった。やがて、友子の前に、あの貴婦人があらわれる…

【解説】
「オミタ・トリオ」の第二弾。
水島がこのストーリーを考えた理由はふたつあって、ひとつは百貨店の少女給仕にもそれぞれ人知れぬ境遇や苦労があるに違いないと思ったからで、もうひとつは、主役の高尾光子が成長し十四歳になったことから、少女役ではない娘の役の物語を書いてあげたくなったからだという。
「キネマ旬報」昭和三年一月二十一日号は、「大久保忠素氏が婦人子供の感傷をめざして製作した少女もの」(北川冬彦)であり、「高尾光子主演、それだけである種の客は十分来よう」と興行価値を認める。
(20200930)

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