現代奥様気質

1930年 映画脚本・原作

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原作:水島あやめ
脚本:水島あやめ
監督:重宗務
撮影:野村昊
製作:松竹蒲田撮影所

【配役】
山田信一 島田嘉七
妻まち子 柳さく子
山田の母 飯田蝶子
まち子の姉 高松栄子
女給ゆり子 村瀬輝子

ジャンル:夫婦もの・喜劇、サイレント、5巻
封切日:昭和5年2月1日
封切館:浅草帝国館

【あらすじ】
信一とまち子は、誰から見ても仲のよい夫婦。そんな二人に、信一の母は嫉妬し、事ごとにまち子に辛く当たるようになる。悩んだまち子は、姉のところへ相談に行くと、姉は「姑というのは、若夫婦が仲が良ければよいほど、孤独で淋しくなりひがむもの。反対に、若夫婦が喧嘩でもするといい気分になるらしい」といい、一計を案じる。
まち子は姉のアイデアに乗って、信一夫婦は母の前で、些細なことで喧嘩を繰り返す。その様子を見て、母は「可哀そうに…本当に若い者には世話がやける」とまち子をかばうようになる。信一とまち子は、密かに微笑み合うのだった。
姉にお礼を言おうと出かけると、街角で若い女性と仲良さそうに歩く信一を見かける。まち子の心は、夫に対する不信と淋しさで乱れる。そして、姑の気持ちを始めて理解したまち子は心を改め、その日から姑に優しく接し仕えるようになる。夫に対する不信を口にするまち子に、姉は意味ありげに笑うのだった…。

【解説】
「蒲田週報」は、「笑いに終始せる短編喜劇ではあるが諷刺深刻、世の嫁姑の立場の至難さを語り、又巧みにその処世の秘術を訓えている」といい、いっぽう「キネマ旬報」は、「興味本位に作られて居るが故に題名より受ける生硬な予感さえなければ大いにうけるものである」と評している。
(20201006)

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